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最近見直している「寅さん」・2
みちくさ vol.49 No.6 (2023)
半年前の本コーナーでBSテレ東での映画「男はつらいよ」全作の再放送のことを書いていた。
実はこの映画に関係する原作・脚本・監督の山田洋次さん、主演であった渥美清さんにまつわる話題はそれ以前にも本コーナーで何回か取り上げている。
そこでは『印象に残る作品といえば、マドンナ役ではなく、名優が重要な脇役で出てくるものである。例えば、一・八・二二作での博の父親役、志村喬、二・七作での母親役、ミヤコ蝶々、一七作での日本画の大家役、宇野重吉、等々、書き出せばきりがない。
それに、山田洋次さんのその時代の切り取り方、とでも言うのだろうか、今ではもう見ることが難しくなってしまった「風景」が画像として収録されていること。』と書いている。
この原稿執筆時点での最新作(?)は第三一作で都はるみがマドンナ役という、少し珍しいものであった。この作品、「男はつらいよ・ランキング」では「四二位・評価D」とある。筆者自身もこれまで、あまり真面目に見たこともない作品ではあったようには思う。名優が出てくるわけでもない。ただ、ロケ地である佐渡島の風景はとても印象に残るのである。
あと前回書いた「鉄分度」(鉄道関係の魅力度)が「5」の作品を書いておこう。個人的には納得がいかないところは多いが...。
第五作:望郷篇/長山藍子/北海道(小樽)
第九作:柴又慕情/吉永小百合/石川県(金沢)
第一一作:寅次郎忘れな草/浅丘ルリ子/北海道(網走)
第一五作:寅次郎相合い傘/浅丘ルリ子/青森県(青森)、北海道(函館、長万部)
第一八作:寅次郎純情詩集/京マチ子/長野県(別所温泉)、新潟県(六日町)
第二二作:噂の寅次郎/大原麗子/長野県(木曽福島)、静岡県(大井川)
第三四作:寅次郎真実一路/大原麗子/鹿児島県(枕崎・指宿)
第四四作:寅次郎の告白/吉田日出子/鳥取県、岐阜県(奥恵那峡・蛭川)
第四八作:寅次郎紅の花/浅丘ルリ子/岡山県(滝尾・津山)
(徒然亭)