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今年の流行語大賞予想・2
みちくさ vol.46 No.3 (2020)
前回、『今年の流行語大賞には「新型コロナウイルス」、あるいはそれに関連したものが多くノミネートされるに違いない。』と書き、『この騒ぎ、まだ続きそうな気配である。』と結んだ。
それから二ヶ月経過。この先どうなることやら、世界的にも第2波、第3波襲来との観測もあり、予測不能状態が続きそうである。
「コロナウイルス」の「コロナ」とはラテン語の光冠(丸い光の輪)の意味で、電子顕微鏡によるビリオン(感染性を有するウイルス粒子)の特徴的な外観に由来する。この分類に含まれるウイルスのうちヒトに対して病原性を有する「ヒトコロナウイルス」はアルファ型2種類、ベータ型4種類あり、今回出現したものはベータ型ではあるが、既知のものとは異なっている、という意味で「新型」と名付けられた、ということだそうだ。
前回、「パンデミック」「インフォデミック」「緊急事態宣言」「クルーズ船」「飛沫感染」「濃厚接触者」「マスク転売」「無観客試合」「テレワーク」と、今年の流行語大賞候補語を並べてみたが、その後にも候補になりそうな言葉がどんどん出ている。
曰く「クラスター」「医療崩壊」「N95マスク」「PCR検査」「3密」「ソーシャル・ディスタンス」「ステイ・ホーム」「エクモ」「アビガン」「レムデシビル」「コロナ倒産」「ロック・ダウン」「オーバー・シュート」「アベノマスク」「アベノコラボ」「GO-TOキャンペーン」「新しい生活様式」「出口戦略」などなど。
これらをみると結構カタカナが多い。英語由来の「クラスター」「ステイ・ホーム」「ソーシャル・ディスタンス」や「ロック・ダウン」も「LOCK(錠)」を下ろすことから「都市封鎖」の意味になることは、比較的容易に理解できる。しかし「オーバー・シュート」は「感染者の爆発的な拡大」を表す言葉としてはふさわしくなく、日本で暮らす外国人も「意味がわからん」のだそうである。
2つの「アベノ......」は印象には残るが、大賞候補としては品がない。また「GO-TOキャンペーン」「新しい生活様式」の提起は完全に発信時期がずれている。
やはり「3密」かな。ただ控えるべきは「密閉」「密集」「密接」が「オア」ではなく「アンド」状態であると思っている人が多いような気もする。
(徒然亭)