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「英語が上手になるには?(5):aとかtheを使い分けたいの回」
みちくさ vol.39 No.4 (2013)
このコラムを書いている人は一体、如何程の英語力なのだろう?と思ったことはありませんか。日本人的な謙遜を差し引いても、実はそれほど大したことはありません。何故なら、英語学習本の研究に時間を費やしすぎて、肝心の英語学習に時間を余り費やしてこなかったからです。おまけにお金も結構掛かるので、何とか元を取りたいところです。でも、これから本コラムを基に、どんどん良くなる予定なので、これまで費やした時間とお金は返ってくるだろうと楽観的に考えています。
ところで、英語で論文やレポートを書いている時に、aとtheどちらが良いのか、或いは、何も要らないのか迷いませんか?同様に、ここは過去形なのか、現在完了形なのかどうやって決めるのか悩みませんか?そんな方のために、今回ご紹介するのはこちらの2冊。
「日本人の英語:マーク・ピーターセン(岩波書店)」…著者名から分かるように、外国人の著者が日本人向けに書いた英文法解説書です。文庫で読み物的に書かれているので、比較的気軽に読めて、且つ、ためになるという便利な一冊。何よりもこの本のすごいところは、純粋に外国人の著者が全て日本語で(しかも相当流暢な)書ききっているというところにあり、それだけで私たちも英語を勉強しなければと自省してしまいます。と、同時に、1988年に初版が出ており、今でも増刷を重ねていることを考えると、日本人は四半世紀も同じ英文法の問題で悩んでいるんだなと、日本人の英語苦闘の歴史に想いをはせることもできます。A社のサイトの書評は珍しく賛成派が圧倒的に有利。aとtheの問題はこの1冊で完全に解決することはできなくても、私達に一筋の光明を与えてくれることは確か。
「ネイティブスピーカーの英文法-英語の感覚が身につく:大西 泰斗ら(研究社出版)」…あえて言うなら、前出の本で扱っているようなaとtheの違いや、過去形と現在完了の違いといった種々の問題点を一つずつ抽出し、項目ごとに纏め上げてくれた親切な1冊。前の1冊と合わせて使ったなら、この問題にさらに光明が差し込んでくることでしょう。この本もベストセラーで、A社のサイトの書評は好意的な評価が多いようです。本書は、やはりそれだけ売れたのでしょう、長いシリーズになっていますが、気にいって、これらを全て読むと頭の中が混乱するので、記憶の法則だけは忘れないように気を付けて買い進めて下さい。
*筆者注:本コラムは筆者の独断と偏見で構成されており、紹介する書籍等は木材保存協会とは一切関係ありません。
(世界の木窓から)