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2015年 Vol.41-No.4

1.会議
(1)第4回定時総会(5月26日)

メルパルク東京(東京都港区芝公園)において,出席者数246(委任状を含む)名の出席をもって開催した。今村会長より,以下の挨拶があった。第4回の定時総会をむかえるが,協会の長い歴史が始まって以来,初めて銀行より借金をする等,平成26年度は大変な年であった。直接的には余剰資金が少ない事にあり,今後は正味財産を増やすよう努力していく必要があるが,資金繰りが悪化した原因には,協会の体質が縦割りであった事が上げられる。委託事業費の支出と収入時期の把握,補助事業の獲得とその実施期間等について,もう少し内部の連絡が良ければ,資金を調達するにしても余裕をもって行え,切迫感を持たずに対応できたと思う。この様な体質の改善が図れなかった事について,協会責任者として反省をしている。

一方,今年度開催の第31回年次大会や第4回総会の開催では,論文集への広告掲載や展示会場への出展において,これまでに一番多いご参加と協会の財務体質改善へのご理解とご協力を頂き,参加企業,会員様には改めてお礼を申し上げる。

引き続き,木材の長期使用につなげる性能を担保するため,各種耐久性の調査・研究を,会員,関係行政庁及び関係諸団体と力を合わせて実施し,木材の利用拡大へ向けて努力していくので,宜しくお願いする。

来賓として,林野庁木材産業課木製製品技術室小坂善太郎室長,同課大倉弘二課長補佐,農林水産省消費・安全局表示・規格課中熊靖課長補佐が紹介され,小坂室長より,以下のご祝辞を頂戴した。本日は,お招き頂きお礼を申し上げる。林業を発展させる為には木材の利用を拡大する必要があり,今や国を挙げて取り組んでいる。この利用拡大についてお話しさせて頂く。平成28年度に国交省が建築物への木材の使用について告示を出すが,8階,9階建の木造建築物の建設は無理であると思うが,4階建であれば木造にしたい。木造はコストが高い,燃える等の間違った認識を持たれているので,これらを払しょくして利用拡大に繋げたい。木造の建物は,住宅では8~9割を占めるが,3階以上になると極めて少ないのが現状である。新築住宅は,以前は160万戸ほどあったが,今では89万戸に減り,更に減少すると言われている。従って,木材の需要拡大を図るには,東京オリンピック等の公共施設や高層建築物への利用を進めていく必要がある。対応できる部材は CLTであるが,今後は,その耐久性能を高めていく必要があり,ここに保存という技術が必要となってくるので,保存協会には,更にご尽力頂きたい。5月の連休に高尾山に行ったが,駅舎で木材が多く使用されていた。これらは,木材の利用が拡大している事の表れであり,今後 CLT などの新規部材の利用場面を増やしてゆく。本日参加された皆様には,引き続き,ご提案などを頂戴したい。

この後,今村会長が議長に選出され,議案審議に入った。

第1号議案  平成26年度決算書(案)説明され,次いで,監事より,平成26年度収支の状況及び財産管理の状況は適正かつ正確であったと報告され,原案の通り承認された。

第2号議案  会員の資格取得に関する定款変更について提案され,提案理由と,改訂案が説明された。議長は,第2号議案について意見,質問を求めたところ,特に意見等が無い事から,拍手により原案通り承認された。

第3号議案  任期満了に伴う理事及び監事選任について提案され,議長より,その選出方法に付いて,意見を求めた。意見等が無い事から,議長より,を設置して選考する事と委員は議長が指名するとの提案がなされ,承認された。選考委員会は,議長より指名された横浜国立大学名誉教授矢田茂樹,宇都宮大学教授羽生直人,森林総合研究所領域長大村和香子,日本木材防腐工業組合専務理事関澤外喜夫,日本農薬㈱服部徹の5名で構成された。議長より選考委員会の開催中は暫時休憩する事が宣言され,メルパルク東京「武蔵」の間で選考委員会が開催され,選考後,再開された総会で,選考案が発表された。

理事

①有馬  孝禮 東京大学名誉教授
②飯島  倫明 東京農業大学名誉教授
③石井  正義 積水ハウス㈱総合住宅研究所長兼技術研究室長
④今村  祐嗣 京都大学名誉教授
⑤尾崎慶太郎 児玉化学工業㈱取締役
⑥越井  潤 越井代表取締役社長
⑦小野  肇 三井化学アグロ㈱ PPM 営業部長
⑧齋藤  栄 兼松日産農林㈱取締役  木材・住建事業部統轄
⑨坂本  道斗 住化エンバイロメンタルサイエンス㈱木材保存剤営業部長
⑩鮫島  正浩 東京大学大学院農学生命科学
⑪鈴木  昭 研究科教授  公益社団法人日本木材保存協  会事務局長
⑫田中  隆行 ㈱ザイエンス代表取締役会長
⑬辻  修 フクビ化学工業㈱営業本部商品開発部部長
⑭橋爪  健二 九州木材工業㈱製造グループ  取締役グループリーダー
⑮平田  俊次 ミサワホーム㈱代表取締役・専務執行役員・生産本部長
⑯藤井  義久 京都大学大学院農学研究科教授
⑰蒔田  章 大日本木材防腐㈱研究開発担当顧問
⑱三川  卓 住友林業㈱筑波
⑲山本  英樹 バイエルクロップサイエンス  ㈱エンバイロサイエンス事業本部開発部長

監事
①木口  実   国立研究開発法人森林総合研究所研究コーディネータ
②林  誠二郎  ㈱オーシカ中央研究所長

併せて,小野,坂本両理事は新任である事,他の理事及び監事は再任である事が報告された。本選考案について,原案通り承認された。報告事項として,平成26年度事業報告,平成27年度事業計画及び収支予算について説明され,承認された。次いで,議長より「以上で,予定していた議事をすべて終了した」旨の宣言がされ,議案審議は終了した。

引き続き,第26回木材保存技術奨励賞に三井化学アグロ㈱大同英則氏,第12回木材保存学術奨励賞に国立研究開発法人森林総合研究所石川敦子氏が受称された事が報告され,それぞれの奨励賞が授与された。

(2)第1回臨時理事会(5月26日)

メルパルク東京において,平成27年度第1回臨時理事会を開催し,会長に今村理事,副会長に飯島理事,田中理事,山本理事,常務理事に鈴木理事が選任された。

(3)木材保存編集委員会(6月11日)及び幹事会(7月13日)

木材保存 Vol.41No.4の編集・校正を行った。

2.事 業
(1)第31回年次大会(5月26日~27日)

メルパルク東京(東京都港区芝公園)において,開催した(参加者150名)。26日は,23件のポスター発表が,60分のポスターセッションを設けて開催され,ベストポスター賞,優秀ポスター賞各1件が選考され,総会の懇親会で発表された。引き続き,昨年の第25回木材保存技術奨励賞の馬場庸介氏(住化エンバイロメンタルサイエンス㈱),第11回木材保存学術奨励賞の澁谷栄氏(秋田県立大学木材高度加工研究所)の両氏よる受賞記念講演が行われた。

27日は,7件の口頭発表が行われた。その間, 17団体等(企業:9社,委員会:8組織)により60分間,展示会場での説明会が開催された。引き続き,公開シンポジウムが土居修一氏(白対協会長)のコーディネートのもと,「シロアリ被害地域の変遷を検証し,その対策を考える」をテーマに開催され,吉村剛氏(京都大学),板倉修司氏(近畿大学),大村和香子氏(森林総合研究所),簗瀬佳之氏(京都大学)に講演頂いた。その後,講演者をパネリストにして討論が行われた。

(2)第12回木材劣化診断研修会兼更新講習会(7月21日)

東京農業大学において開催した。参加者は,38名。

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